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貧すれば鈍する Poverty dulls wit

年も2009年から2010年へとかわった今日1月の仕事はじめから最初の週末でした。

無気力というほどでもなく、かといって新年を迎えメラメラとしたものを心にともすわけでもなく、また昨年のようにムカついた気持ちというわけでもない完全中途半端なモードです。

自覚しているけれど、そう簡単にはどうしようもないのが「気持ちの持ちよう」。

斜に構えてみれば、中途半端な気持ちの持ちようほど、ある意味で出発点になるのかも知れない。

「貧すれば鈍する」(貧すれば貪する と書くのかと思っていたけれど、鈍くなるのが正しいらしい)

故事百選によれば、孟子の「恒産なくして恒心なし」の日本語版のよう。

ネットに関連した話では、こちらの註に書かれた例がなるほどと思ったりする。

グーグル検索すると、「鈍する」が「鈍すれば」に続くのが正しいとするページがたくさん見つかる中、アーサー・ランサムのロシア昔話に収録されているひとつは『貧すれば貪するという話』貧しい老夫婦が不思議な老人に金貨を出すおわんを貰ったのに貪欲になり失敗する話がある。

ほかに、太宰治の新釈諸国噺の「女賊」で、「貧すれば貪(どん)す」とある。

鈍か貪かというよりも、ceネットワークのコラムでの説明(貧と貪に共通する貝は、古代中国で貝が貨幣として使われていたことに由来する等、分かりやすく「窮する」ことから書かれている。

経済的あるいは精神的窮地にたった時、ひとがどう反応するかのひとつの例に過ぎない。個人的には鈍い思考のひとつが貪欲な思考のように思う。

ゲーテにも「貧乏すれば心が鈍る」という言葉があるらしいと書かれているのは、韓国ことわざシリーズの 53 (ページの真ん中あたり)。英語でなんというかも書かれていて、便利でおもしろいページ。

出典をぐぐるうちにたどりつくひとつが、

ひふみ(一二三)の教え」。この中の九の理にもうまく書かれている。

良寛 (1758 宝暦8年 ~ 1831 天保2年) 和尚逸話選に、貧すれば鈍すると題する逸話があるようだ。


南畝(本名:太田直次郎、
1749 寛延2年 ~ 1823 文政6年の19歳(四方赤良)の作に、



  貧すれば鈍する世をいかんせん、食うや食はずの吾が口過(くちすぎ)、

  君聞かずや地獄の沙汰も金次第、かせぐに追付く貧乏多し。

とあるらしい(■6月29日(月) 休館日 四方赤良/蜀山人)

彼については、

「70俵5人扶持の御家人大田直次郎」
【21】大田南畝と昌平黌におけるテスト
追録
蜀山家集 全
太田南畝現代語訳


ちなみに、スペイン語では、

"No hay virtud y nobleza que no abata la pobreza" (スペインの諺辞典 - 福岡大学人文論叢第38巻第1号とある。)


どうしてここまで「貧すれば鈍する」ということわざにこだわってしまったのか。

貧すれば鈍する

2008年第4四半期までは"貧すれば"でグーグル検索することがなかったようで、2009年は幾度となくトレンドになっている。ちなみに、都会が多いのはどうしてだろうか。

解釈については、人それぞれ似通いながらも異なる解釈をあてはめていくのだと思う。

ドツボなのは、こういうことばもあるから、こうなんだと結果を正当化しようとするあたりにある、まさに貧すれば鈍するを地で行くことになる。どんなに乏しい希望の光でも、たやさない努力が窮地を切り抜ける道につながると信じることだろうね。

アリとキリギリスが連想されるのはボクだけだろうか。

とは言いながら、アリというのも何が楽しくてと思えてしまうあたり、中途半端なアリであったりもする。








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