乳之書
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構成力〜シナリオライターとテキストライターの壁
 ずっとブログがお休みになっていたのは、別に夜逃げしていたわけでも、ヒッキーになっていたわけでもない。
 『MILK・ジャンキー3』の打ち合わせのために札幌へ出張していただけである。

 以前、シナリオライターとテキストライターという話を書いた。
 自分でキャラクターもプロットも考えてシナリオを書いていくのが、シナリオライター。
 クライアント(ソフトハウス)が用意したキャラクターとプロットに沿って、ただシーンを埋めていくのがテキストライター。
 大雑把にいえば、そういう話だ。
 今日は両者の差に対して、もう少し踏み込んでみたい。
 シナリオライターとテキストライターの一番の違いは、何だろうか。実力的に両者を分け隔てるものは、何だろうか。
 一言で言うなら、構成力である。
 決してシーンをうまく書く力でも、笑える台詞を書く力でもない。
 たとえば、素人でも、イベントCGの案出しはできる。こんなイベントどうでしょう。こんなイベントCGを用意してみたら? そういうのは、シナリオライターじゃないとできないことではない。
 しかし、問題はそれからだ。全部イベントCGが決まったとして、それをどんなふうに配列してどんなふうにつなぎをかまして一番しっくりする形にすればいいのか……となると、途端に困ってしまう。
 困ってしまうのは、構成力が足りないからだ。自分で何度も話を書いて、何度もつなぎで苦しんで、テンポについて悩んだ経験がないと、構成を考えることができない。
 どんなテンポでイベントCGをつないでいくのか。
 山場と山場の間にどんなつなぎをもうけるのか。
 どんなふうにつなぎをかまして、クライマックスへと気持ちよく運んでいくのか。
 そういったことは、構成力がないと出来ないのだ。それこそがまさに構成という作業だからである。
 構成力は、他人からプロットを与えられるのではなく、自分でもがいて書いていく経験によってしか培われない。プロット(構成の決められたストーリー)を与えられているテキストライターには出来ない芸当なのである。

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